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聞きやすい『声』を作る!3つのボイストレーニング

      2015/11/10

 

今まで、口元や口の中をしっかり開ける事がいかに大切かということを何度か書いて来ました。今回は、その具体的なトレーニング方法を紹介していきます。

 

・人と話していても、よく聞き返されることがある。

・声が聞こえにくいと言われる。

・電話口では、もっと声が聞こえないと言われる。

・カラオケで自分が歌う時、マイクのボリュームを大きくしないと聞こえない。

・頑張って声を出しているつもりでも、全くカラオケのマイクに声が入らない気がする。

・自分の声が好きではない。

・「風邪ひいたの?」とよく聞かれる。

・鼻詰まりな自分の声が嫌いだ。

こういうことでお悩みの方は、口元、そして口の中が開けられない事が原因のひとつであると考えます。

 

声を作るための口元トレーニング

 

口元というのは、口の外側のこと。
他人があなたの口を見た時に、口を開けられているかどうか、目に見える場所の事です。

 

そして口の中というのは、自分にしかわからない部分のことです。
つまり、舌の付け根から前歯の手前までの口の中全体のことを言います。

 

「口を開けて歌いましょう」「鏡を見て口を確認しながら歌いましょう」ということを書いて来ましたが、口が開けられない人達からすると、どれだけ意識をしても、鏡を見ても、なかなか難しいようです。

 

問題は、いかに「口元、口の中を開けられるようになるか」ということなのですね。

 

「・・・そこが簡単に出来るようになるなら、こんなに悩まないんだよっ!」っていう声が聞こえて来そう・・・。

 

そんな悩めるウタウマボーイズ&ガールズの皆さんに、簡単なトレーニング方法を3つお教えしましょう。

 

トレーニング①《音の当たる場所》

 

口の中の大きさを知りましょう。

1、大きく「あ」と口を開けます。とにかく目一杯開けてください。

2、口を大きく開いたまま、舌を下にベーっと強く突き出してください。

3、そのまま大きく口で息を吸います。

4、空気が口の中で当たる場所を意識してみてください。

5、もう一度大きく「あ」と口を開けます。

6、口を大きく開いたまま、舌を下にベーっと強く突き出します。

7、空気の当たる場所をもう一度記憶してください。

 

このトレーニングは、音の当たる場所を意識させる為のものです。

空気の当たる場所というのは、口から外に音が出る前に声が響く場所です。
そこを常に意識をする事で、声を響かせる空間を広げられるようになります。

 

トレーニング方法②《口を開けて歌を歌う》

 

口の周りの筋肉に刺激を与えましょう。

 

1、細長いペンを用意します。

ペン先と持つ部分の太さが違う物ではなく、鉛筆のようにペン先からお尻部分まで、同じ幅のものを使ってください。

 

2、これを横にしたまま口の前に持って行き、右手と左手を使って、口の奥へぐっと押し込み、歯でそのペンをくわえます。

 

3、唇の端っこ、つまり奥歯にペンが挟まるような感じですね。結構唇が痛い感じもするかもしれません。ペンを落とさないように頑張って!

 

4、これで「あ、い、う、え、お」と大きな声で言ってみましょう。言えますか?

 

口を開けすぎるとペンを落っことしてしまいます。
ペンはそのまま、挟んだままですよ。

すると、いかに

「あ」の口は縦に口を開かなければならないのか

「い」が横に広げなければならないか

「う」が唇を尖らかす必要があるのか

「え」が舌を押し出さなければならないか

「お」が口を縦にしなければならないのか・・・

が明確に分かるはずなのです。

 

5、それに気付いたら、このまま歌を歌ってみましょう!

 

歌を歌う時に口を開けること。

これは、ただ口を開けるのだけではなく、顎を左右、縦に動かし、舌を動かし、唇を動かす、という作業であるかということが分かると思うのです。それに気付くことが大切です。

 

さあ、ペンを落とさずに、このままの状態で1曲歌うことができましたか???

けっこう大変な作業ですが、言葉の大切さを実感しながら、無理矢理口元の筋肉に刺激を与えるトレーニング。頑張って!

 

これができたら、次はトレーニング方法③をやってみましょう。

 

トレーニング方法③《言葉の位置》

 

1、ペンを使うのはさっきと同じです。

2、それを今度は、前歯のすぐ後ろ、つまり八重歯辺りでこのペンをくわえてみましょう。

3、同じように「あ、い、う、え、お」と大きな声で言ってみましょう。

 

奥の方でペンをくわえてやったときと比べてみて、どうでしょうか。
もちろん、言いにくいのは同じですが、同じように「あ、い、う、え、お」と言っても、さっきより言葉が前の方にあるのをお分かりいただけるでしょうか?

 

さっきは奥歯の方にペンを噛ませた事で、舌の奥に言葉が乗るようにしました。

今度は、重心を前に持って行くというような感じに無理矢理作っています。

前にペンがある事で、嫌でも奥から言葉が前に出てくるのです。

 

4、それに気付いたら、これもペンを落とさずに、このままの状態で1曲歌ってみましょう。歌えましたか?
けっこう顎や口の周りの筋肉が疲れているかと思います。これが大事!

 

5、歌い終わったら、ペンを外し自分の口だけで歌ってみましょう。
きっと声の聞こえ方がかわるはずです。

 

この①②③のトレーニングをすることで、歌う時に必要な場所に、無理矢理刺激を与えてみました。無意識にそれがわかることで、普通に歌った時に、今まで使えていなかった部分を使えるようになる訳です。

 

 

まとめ

 

最初に奥歯でペンを噛んで、音を奥に感じ、次は前でくわえて、前で感じてもらいましたね。
この二つの作業、どちらにも共通して言える事は「口元が閉じていれば、歌いにくいものである」ということ。当たり前ですが・・・。(笑)

 

このペンさえなければ、どちらももっとはっきりした声が簡単に出せる訳ですよね。
この、当たり前なことに気付く、ということが何よりも大切なんです。

 

英語であれば「R」の発音の際には舌を巻きますし、「V」は必ず下唇を噛みます。「W」であれば大きく唇を前に突き出します。

このように、唇や舌全体を使って発音する必要があるのが英語なのですが、日本語は、口を大きく開けなくても話せる言葉であります。

 

試しに、口を全く動かさずに話をしてみてください。・・・けっこう簡単に出来ませんか?

ですが、英語は口元、舌を使わなければ話せない言葉なので、口を動かさずに話すというのはとっても難しいことなんです。

 

口元が開けられない人というのは、口の周りの筋肉が弱いということもありますが、この「口を動かさなくても会話出来る」という部分にどっぷりと浸かってしまっている状態でもあります。

 

口の中だけで言葉を発してしまうと、口の外、つまり唇よりも外に音となる母音が出ないため『聞こえにくい』『音がマイクに入らない』という状態になってしまうのです。

 

音や言葉は、唇の外に押し出されてこそはじめて「声」となります。

是非、そこを意識して、このトレーニングをやってみてください。
無意識に口の中も外も開ける事が出来るようになったら、あなたの声は劇的に変わるはずです!

 

 - ボイストレーニング