カラオケで歌いやすい曲・キーの選び方
2016/01/04

「どんな歌を歌えばいいか、わかりません。」
これもよく質問される内容のひとつです。
やはり「好きな歌」「歌いたい歌」と「実際に歌える歌」は違います。
例えば、本当はロックミュージックが大好きだけど、実際の声は、繊細で、柔らかくて、やさしく聞こえる声だとしますね。
そうすると、そんな声でロックを歌っても、全く声と楽曲が一致しません。
着ている洋服と体型や顔つきが全く合わない、というようなちぐはぐな感じになってしまうのです。
自分の声を活かせる曲を選ぶ
「でも、ロックが好きだからロックを歌えるようになりたい!」
それはそうですよね。それもとっても理解出来ます。
ですが、せっかく持っているきれいな声をつぶしてしまうにはもったいない。
だからこそ、“自分の声をうまく使える楽曲を選ぶ”ということが大事なんです。
ロックの中にも、バラードはあります。
また、ロックでも柔らかい声を特徴としたアーティストもいます。
ただ叫んでいるハスキー声だけがロック、という訳ではないんですね。
そういった曲を選んで、自分の声をあてはめる事で自分の18番にすることが出来ます。
原曲のキーにこだわる必要はない
「原曲キーで歌った方がいいですか?」
この質問もよく生徒達から受けます。
例えば、あなたは、あまり高い声がでないのに、キーの高い楽曲を歌おうとしている。としますね。
そして、原曲キーにこだわるばかりに、どうしてもサビ部分を歌っている途中で声がひっくり返ってしまう・・・という状況だとしましょう。
私は、こう考えます。
そのアーティストに合わせて作られた楽曲がそのキーである訳です。
それを全く声の違うあなたが歌ったら、もちろん、当てはまる訳がありません。
大切なのは「あなたの声を活かせるかどうか」ということ。
Misiaの歌をあなたが歌えば、Misiaの曲ではなく、あなたのものである。
という風に考えて欲しいのです。
あなたの声が楽曲に乗る事で、あなたらしさを、あなたの声で表現するべきなのです。
であれば「Misiaの原曲キーにこだわる必要はない」ということになりますね。
まず原曲キーで歌ってみましょう。
そのキーは歌っていて心地いいものですか?
あなたの声の状態や、喉、腹筋などの身体の状態はどうでしょうか?
「とてもじゃないけれど、無理をしている」
「声が続かない」
「ひっくり返ってしまう」
というのであれば、「キーが合っていない」という事になります。
カラオケボックスであれば、簡単にキーを変更して歌う事が出来ますね。
まずは原曲キー、そして苦しければ1つ下げてみる、そしてまた1つ・・・という風に試して歌ってみましょう。
もちろん、歌い方は「腹式呼吸」です。
あごが上がってしまったり、上半身の力だけを使っていたり、喉を締め付けて歌うのはアウト。
腹式呼吸については以下の記事で書いています。
きちんとした発声方法でしっかり歌ってみて、まずは「自分の声」を「自分らしく」表現出来る場所探しをしてみましょう。
『あなた』は『あなた』
また、心地いい場所探しが出来たら、もうひとつ意識して欲しい事があります。
それは「元々のアーティストの歌い方の真似をしない」ということ。
どうしても、Misiaの曲を歌えばMisiaに、平井堅を歌えば平井堅に・・・となってしまう人がたくさんいます。
歌い方だけではなく、楽曲の中に入っている歌い方のアレンジや、ハミングまでもが全てCDで聞く楽曲そのものだったりする人も多くいます。
ものまねアーティストを目指しているのであれば、それは大いに結構ですが、そうではないなら「歌まね」をするのではなく「己」のアーティスト性を追求してみませんか?
あなたはあなた。
あなたの声を持った人は世界中にあなただけしかいません。
そのあなたの声を、あなたの独自の表現力で、その楽曲を歌い切ってみましょう。
きっと、今まで歌っていた歌い方や、歌に対する情熱も、もっと変わってくると思いますよ。