「腹式呼吸」と「胸式呼吸」違いは?
2015/10/29

「腹式呼吸とはどういうことか知っていますか?」
この質問に正式に答えられる人が一体どれくらいいるでしょうか?
「お腹から声を出す事?」「お腹に空気を入れる事?」「お腹で声を支える事?」
この3つは、私が多くの生徒達から得る答えの上位3つなのですが、みんな最後に?(クエスチョンマーク)をつけて、半信半疑で私に尋ねかけるようにして答えてくれるんです。
腹式呼吸と胸式呼吸とは一体?
空のペットボトルを想像してみてください。
ただテーブルの上に、ふたの開いた空のペットボトルがあっても、勝手に空気の出し入れをするわけではありませんね。
では、両手でペットボトルを挟み込むようにして押さえてみましょう。
押さえた分、空気が吐き出されて、手を離すと空気が入りますね。
この「手」の部分の使い方こそが『胸式呼吸と腹式呼吸をわける』という感じなんです。
実は、この【腹式呼吸を頭と身体で理解する】ということが、基本の中で一番難しい事なんです。
胸式呼吸とは?
では空気を普通に吸ってみましょう。
鼻からでも、口からでもかまいません。
今吸った空気は身体のどこに入りますか?そうです「肺」ですね。
では、リラックスした状態で、大きく深呼吸してみましょう。
すると肺にたくさんの空気が入るのを感じられて、胸が大きく開いて肩が上がりませんか?
この状態を「胸式呼吸」と言います。
腹式呼吸
空気は肺以外のどこにも入りません。
医学的に考えると、空気は必ず肺にはいります。
にも関わらず、腹式呼吸でよく言われるのが「お腹に空気を入れましょう」というセリフ。
ですがお腹に空気は入りません。
ここが「腹式呼吸」を混乱させる部分でもあるのです。
そもそも肺は、肺自身では何にも出来ません。
腹筋の力を借りて始めて肺の動きとなるのです。
腹筋を多く使って呼吸するのが『腹式呼吸』。。。なんかわかりにくいですね。
『腹式呼吸』と『胸式呼吸』をイメージしてみよう
空気を肺に入れる時に上半身の力を使って肺を動かし、空気を取り込んで空気を送り出す。
これが胸式呼吸。
空気を吸うとお腹が引っ込み、胸が広がり肩があがり首に力が入りやすくなります。そして後ろに重心がかかりやすくなります。
空気を肺に入れる時に、下半身つまり腹筋を使って肺を動かして空気を取り込んで、空気を送り出す。これが腹式呼吸。
空気を吸うとお腹が膨らみ、しっかり空気を蓄える事が出来て、重心は前にかかります。
どうですか?少しイメージは出来たでしょうか。
まずは、この『腹式呼吸』を頭と身体で理解して疑問を解いてあげることが、基本トレーニングとして大切な事です。