日本語の歌を上手く歌うポイント!
2015/10/30

この記事をを読んでくださっているほとんどの方が歌われるのは、日本語の曲だと思います。
その日本語の曲を歌うにあたり、とっても大事なポイントがあります。
それを噛み砕いて書いてみたいと思います。
目次
『母音』を意識しよう!
有名な楽曲の歌詞を使って説明したいところでありますが・・・著作権上、一般曲の歌詞の使用が難しいのです・・・。
なので、私の宣伝と言っちゃあなんですがっ!!
私のセカンドアルバムに収録されているオリジナル楽曲の歌詞を使用いたします。(笑)
【LadyM 「Reason」】
幸せってどんな形?
問いかけるたびため息ばかり・・・
写真の文字 「時が来れば巡り会える・・・」
ふと目が留まる
ただ追いかけてばかりだったけど
こんなあたたかい時間の大切さ
ようやく手に入れられたから
今までの出来事の1つ1つは全て今に繋がってる・・・
Everything for a Reason, この未来の地図
やっと探し求めてゆける・・・
メロディがお伝え出来ないのがとっても残念です。
もしこの歌詞を見て「ステキ!」と思って頂けた方は、是非お問い合わせ下さい。(笑)
CDございます。(笑)
さて、この歌詞を使って説明をして行きたいと思います。
ですがその前に・・・
以前、口の開け方などを書かせて頂いた時に「母音」を口の外にしっかり出す事が大事であることをお伝えしました。↓の記事を一緒に読んで頂けると、より理解が深まると思います。
http://utauma.club/kuti/
『母音』と『子音』
日本語には、下記の文字がありますね。
(「ぱぴぷぺぽ」などの○の付く半濁音、また「がぎぐげご」などの点の付く濁音、小さい「っ」などは省いております。)
ひらがな
か き く け こ
さ し す せ そ
た ち つ て と
な に ぬ ね の
は ひ ふ へ ほ
ま み む め も
や ゆ よ
ら り る れ ろ
わ い え を
ん
50音図で行くと48文字と表現されますが、わ行に並んでいる「い」と「え」はだぶっている為、あえて削除するとして合計46文字と数えさせて頂きます。
さて、46文字もあるわけですがこの中で「母音」というのはどれかご存知ですか?
そうですね、この中では「あ い う え お」だけが母音という事になります。
では子音はいったいどれでしょうか?
子音は上に書いた文字、つまり全部が子音ですね。
例えば「あ」であれば、子音は「あ」となり母音も「あ」となります。
「か」であれば、子音は「か」となり母音は「あ」となる、というわけですね。
母音で音をつかむとは?
ではここで、私の歌詞に話を戻しましょう。
上に書いたままだと、漢字が含まれている為どれが子音でどれが母音であるかが明確ではありません。なので全てをひらがなに、そしてすべての母音にかんしては(かっこ)で書いてみたいと思います。
●幸せってどんな形?
し(い)あ(あ)わ(あ)せ(え)って(え)ど(お)ん(ー)な(あ)か(あ)た(あ)ち(い)?
●問いかけるたびため息ばかり・・・
と(お)い(い)か(あ)け(え)る(う)た(あ)び(い)た(あ)め(え)い(い)き(い)ば(あ)か(あ)り(い)・・・
●写真の文字「時が来れば巡り会える」ふと目が留まる・・・
しゃ(あ)し(い)ん(ー)の(お)も(お)じ(い)と(お)き(い)が(あ)く(う)れ(え)ば(あ)め(え)ぐ(う)り(い)あ(あ)え(え)る(う)ふ(う)と(お)め(え)が(あ)と(お)ま(あ)る(う)・・・
・・・くどいですね。(笑)もうこの辺でいいでしょう。
4行目の歌詞までを抜粋しました。
この(かっこ)で表した部分。
ここが母音となる訳ですが「ん」の文字には母音は書き込んでいません。
「ん」という言葉は、唇を閉じて押し出す音になるため、母音の存在はなく、ただ音を伸ばすような、再度子音を押し出すような感じになります。あえて言うのであれば子音も母音も「ん」であるということですね。
さて、こうやってひらがなで書きあげてみましたが、この(かっこ)で示した「母音」。
日本語の歌を歌うときは、この母音で音をつかんで歌います。
分かりやすく説明すると、とにかく楽曲をとーーーーーーーーーってもゆーーーーーーーっくり、わざと歌ってみるとよくわかるんです。
普通の楽曲のスピードではなく、とにかくアカペラでゆーーーーーーっくり歌うと、どうしてもひとつひとつの文字を伸ばすことになりますね。
伸ばすのはどこか?というと(かっこ)の母音の部分になるわけです。
その母音で音をつかむ事。
簡単なようでコレが結構難しいんです。
こうやって書きだして見ると、いかに母音の存在感があるかがよくわかるのですが、実際に歌うとなると、この母音を全く意識出来ない人のなんと多いことか・・・。
日本語の歌を歌うためには、とっても重要なポイントである『母音』。
是非とも意識してみてくださいね。
『母音』をつかんで歌う
この母音をつかんで歌うということ、なかなか難しいんですよ。
やっているつもりでも全然出来てない。という方の為に、多くの人がやってしまうミスを挙げながら解説したいと思います。
【母音がいない】
「いない」というよりも、母音を押し出す事が出来ていない。と言う方がわかりやすいかもしれませんね。
このように、母音が全く聞こえず、子音だけで歌っている人がとっても多いのが事実です。
子音だけで歌ってしまうと、声が平べったく聞こえてしまい、声の存在感を全く感じることが出来ません。
その結果『歌はうまいのになんだかしっくり来ない』という感じに聞こえてしまいます。
また、子音だけで音を伸ばしてしまう為、口がしっかり開けられておらず、その結果、喉を開けて歌う事が出来なくなってしまいます。
【母音を食ってしまう】
言葉を放った瞬間には、一瞬母音が出たような気がする・・・
でもよく聞くと、やっぱりなんとなく、歌声が平べったい・・・
そして何度となく、後ろに声を引いてしまっているような感じに聞こえる・・・
母音を食ってしまうとは、このようなタイプの歌声のことを言います。
母音は押し出して空中に放つもの。
それを出した瞬間にもう一度、喉にしまい込んで食ってしまうんですね。
もったいない歌い方です。
【母音が丸くない】
『母音』というのは、そもそも丸いもの。
丸いから大きく広がり、つやつやして、あちこち思う方向に転がす事が出来ます。
この母音が喉を振り絞って出したりする事によって、四角形だったり、六角形だったりのとげがあるような状態になってしまうと、聞いた時に、耳に違和感を感じて不快感へと変わってしまう事になります。
母音は押し出して丸く。
風船を膨らませる時、空気が入ると一瞬風船が「フッ」と膨らみますね。
あれをイメージしてみてください。
空気を膨らませる時が子音。
そして膨らむとそれは母音となるのです。
母音の方が丸く、大きい。それをイメージしてみましょう。
【子音と母音の大きさが同じ】
母音はいるのにとっても平べったい感じになってしまうのが、この歌い方です。
上にも風船を膨らますことを書きましたが、子音と母音のバランスは、母音の方が大きいのです。
「な」の言葉であれば、「な」の子音よりも「あ」の母音の方が大きい、ということ。
★ちょっと練習★
「な(あ)な(あ)な(あ)な(あ)な(あ)な(あ)」
これを一息で読んでみましょう。
母音となる「あ」の方を大きく読みます。それと同時に、母音を読む時に、口をより大きく開けるようにしてください。
点で表すとこんな感じです。
・ ● ・ ● ・ ● ・ ● ・ ●
小さい方の点が「な」の子音、そして大きい丸が「あ」の母音です。
【母音が下がる】
母音の存在はあるのに、どうも暗く聞こえる・・・そんな人は、母音の音程を、ほんの少し低くしてつかんでしまっています。
この音が下がる事をピッチが低い。と言います。
声として、子音、母音、全体的にピッチが低いという人もたくさんいます。
ですが、母音だけが下がってしまうというのは、きちんと音がつかめていない証拠です。
きちんと腹式呼吸で腹筋を使っていないから、その音の重さに耐えられない、あるいはその音を意識していないからこそ、母音の位置が適当になってしまっている、ということが考えられますね。
たかが母音、されど母音。
母音がきちんと出来ていれば、歌声はかなりうまく聞こえるはずです。
この母音をしっかりマスターしましょう。
おまけ
youtubeでアルバムのプロモーション公開してます。ちょこっとだけですが聴いてみて下さいね。